1歳児でもできる!おうちモンテ【料理編】

おうちモンテ=家庭でできるモンテッソーリ教育の一つが、料理。

そこで今回は、1歳児でもできる簡単な料理についてご紹介します。

料理といっても新しく何かを作るわけではなく、普段ご家庭で行う料理の一部を、一緒に手伝ってもらうイメージです。

目次

料理の要素

料理には、実に様々な活動要素があります。

その中でも、1歳児から簡単にできるのは以下のようなものが挙げられます。

  1. むく
  2. 取る
  3. ちぎる
  4. さく
  5. こねる
  6. 混ぜる
  7. 切る

では、それぞれの活動要素に必要な食材や道具、段階付けについて、詳しくみていきましょう。

むく

野菜や果物の皮をむく作業です。

最初はバナナのように握りやすく向きやすい簡単なものから始め、みかんたまねぎと対象物を大きくしていったり、ぶどうのように小さいものにしていくなど、少しずつ段階付けていくと手の動きがどんどん発達していきます。

取る

トマトのへたを取ったり、えんどう豆のさやを取る作業です。

ちぎる

レタスなどの葉物野菜や、はんぺんなどを手でちぎる作業です。

さく

えのきしめじなどのキノコ類をさく作業です。

かにかまなども良いですね。

こねる

パンクッキーのたねをこねる作業です。

その後の型抜きまで合わせて行うと、より一層手の動きが促されます。

混ぜる

ここからは、少しステップアップした作業です。

というのも、1~5は手で対象物に直接触れていましたが、6からは手と対象物の間に道具を介在するからです。

手で道具を扱い、さらに道具で対象物を扱うという、2段階の手順が必要となります。

まずは、調味料のように水状の柔らかいものをスプーンで混ぜることから始め、徐々にホットケーキ生地のように粘性のある固いものを泡だて器やへらで混ぜていくと、抵抗感が増すためより多くの筋力を必要とし、難しくなります。

切る

1歳児ではまだ包丁を扱うのは危険なので、私がおすすめするのはバターナイフです。

できるだけ柄までまっすぐの物の方が力を入れやすく、後々包丁へスムーズに移行できます。

バナナチーズなど滑りにくく柔らかいものから始め、キウイなど丸くて固いものに段階付けていきましょう。

また、切る作業にはスライサーもおすすめです。

1歳7ヶ月になる息子はスライサーが大好きで、よくきゅうりの輪切りを手伝ってくれます。

※スライサーは歯が危ないので、必ず大人が補助してあげて下さい。

料理を通して得られる能力

ここからは作業療法士の視点を通して、得られる能力についてご紹介します。

少し専門的な内容になりますが、ぜひご覧ください。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  1. 関節の柔軟性や筋肉の力
  2. 手指の巧緻性
  3. 両手の協調性
  4. 目と手の協調性
  5. 言語の獲得

ではそれぞれについて、できるだけ分かりやすく解説します。

関節の柔軟性や筋肉の力

人間の体を構成する基本的な部位である関節や筋肉。

これら関節の柔軟性や筋力が身に付きます。

手指の巧緻性

巧緻性とは、簡単に言うと手先の器用さのこと。

食材のように様々な固さや大きさのものを上手く扱うことで、手の巧緻性が育ちます。

両手の協調性

生まれて間もない頃は、左右の手はそれぞれ別々にしか扱えません。

それが、徐々に正中で手を合わせられるようになり、両手でボールをつかんだり紙を丸めたりと、左右の手を同時に動かせるように発達していきます。

料理では、必ず両手を使います。

何かを切るときは、一方の手で食材を固定し、もう一方の手でバターナイフを扱う必要があります。

この両手を使うというのが、非常に重要なのです。

まず、それぞれの手を動かすために大脳(狭義の脳)を使います。

そして、それぞれの手がそれぞれの手の動きを邪魔せず、お互いが連携してスムーズに物を扱うために、小脳も働きます。

この小脳は、皮膚の感覚や視覚からのフィードバックに基づき、運動を制御しています。

つまり両手を使うことで、大脳のみならず小脳も合わせて発達していくのです。

目と手の協調性

両手の協調性と同じく重要なのが、目と手の協調性です。

例えば、文字を書くこともその一つです。

決められた場所に、決められた文字を書くというのは、当たり前にやっている大人にとっては何気ない行動ですが、実はとても高度なことです。

このように、私たちの日常生活のほとんどは目と手の協調性によって成り立っています。

料理を通してこれらの能力も発達していきます。

言語の獲得

図鑑やテレビでも物の名前は覚えることができますが、やはり本物に触れることが一番です。

見た目(視覚)だけでなく、重さ(運動覚)・厚み(触覚)・匂い(嗅覚)など沢山の感覚を刺激するからです。

モンテッソーリ教育ではこのように、本物に触れることを重要視しています。

いかがでしょうか。

今回は1・2・3歳頃の低月齢児のお子さんに向けたおうちモンテ【料理編】についてご紹介しましたが、工程数を増やせば4・5・6歳のお子さんにも応用可能です。

おうちモンテを行う上で最も大切なことは、決して親が無理強いせず、子供が心から興味を持った作業を、思う存分やらせてあげることです。

外出自粛の今こそ、お子さんとのおうち時間を少しでも充実させるために、ぜひ一緒に料理を楽しんでみて下さい。

記事最下部のFOLLOWボタンから、instgramと楽天roomをフォローして頂けると嬉しいです!

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる